車いすへの移乗でやってはいけないこと|転倒事故を防ぐ正しい乗り方
目次
❚ 車いすへの移乗を安全に行うために
転倒事故を防ぐためのポイント
車いすへの移乗は、日常生活で何度も行われる動作ですが、転倒事故が発生しやすい場面のひとつでもあります。
「少しの移動だから大丈夫」と思っていても、車いすが動いてしまったり、足がフットサポートに引っ掛かったりすることで、思わぬ事故につながることがあります。
安全に移乗するためには、正しい手順と事前の確認が大切です。
❚ なぜ移乗時に転倒事故が起きるの?
移乗時の事故には、次のような原因が多く見られます。
- ・駐車用ブレーキをかけ忘れ、車いすが動いてしまう
・フットプレートを跳ね上げず、足や靴が引っ掛かる
・足元が安定していない状態で立ち上がる
・利用者の身体状況に合わない介助を行う
・あわてて移乗しようとする
このような小さな確認不足が、転倒やけがにつながることがあります。
❚ 安全な移乗手順
① 車いすを移乗しやすい位置に寄せる
ベッドや椅子などにできるだけ近づけ、移動距離が短くなるように車いすを配置します。
② 駐車用ブレーキをかける
必ず左右の駐車用ブレーキをかけ、車いすが動かないことを確認します。
ブレーキがかかっていない状態で立ち上がると、車いすが後ろへ動き、転倒につながる危険があります。
③ フットサポートを跳ね上げる(または取り外す)
足を置くフットサポートは跳ね上げる、または取り外しておきます。
足元に障害物がなくなることで、足をしっかり床につけやすくなり、転倒リスクの軽減につながります。
④ 足元を安定させる
両足を床につけ、身体を前に倒しながら立ち上がれる姿勢を整えます。
⑤ ゆっくり移乗する
あわてず、身体の向きを変えながらゆっくり移乗します。
介助者がいる場合は、利用者の動きに合わせて介助を行いましょう。
⑥ 移乗後は姿勢を整える
深く腰掛け、足をフットサポートへ戻します。
最後に姿勢が安定していることを確認しましょう。
❚ 介助者が確認したいポイント
移乗時は、利用者だけでなく介助者による確認も重要です。
☑ 車いすは動かない位置にあるか
☑ 左右の駐車用ブレーキが確実にかかっているか
☑ フットサポートは跳ね上がっている(または取り外している)か
☑ 足元に段差や障害物はないか
☑ 利用者の足がしっかり床についているか
☑ 利用者の体調やふらつきはないか
☑ 移乗後、深く座れているか
☑ フットサポートへ足を正しく乗せたか
❚ 安全な移乗のために
車いすの駐車用ブレーキやフットサポートは、転倒事故を防ぐための重要な機能です。
移乗のたびに「ブレーキをかける」「フットサポートを跳ね上げる」という基本動作を習慣化することで、安全性を高めることができます。
利用者の身体状況や介助方法は一人ひとり異なります。
不安がある場合は、医療・介護の専門職や福祉用具専門相談員などの指導を受け、それぞれに合った方法で移乗を行いましょう。