車いすの正しい持ち上げ方|車体を壊さず安全に運ぶ方法
車いすを車へ積み込むときや階段などで持ち上げるとき、「どこを持てばいいの?」と迷ったことはありませんか?
実は、持つ場所を間違えると車体の破損だけでなく、思わぬ事故やケガにつながることがあります。
長く安全に車いすをご使用いただくためにも、正しい持ち上げ位置と注意点を知っておきましょう。
❚ 車いすの正しい持ち上げ位置
車いすを持ち上げる際は、ベースフレーム(車体の主要フレーム)を持つのが基本です。
ベースフレームは車体全体を支える骨格部分であり、車いすの重量を支えられるよう設計されています。
左右のベースフレームをしっかり持ち、バランスよく持ち上げることで、安全に運ぶことができます。
車いすを持ち上げるときは、可動部ではなく「ベースフレーム」を持つことが基本です。
❚ 持ってはいけない場所
安全に見える場所でも、持ち上げるには適さない部分があります。
×NG_跳ね上げ式アームサポートなどの可動式アームサポート
跳ね上げ式アームサポートは、移乗しやすいよう可動する構造になっています。
そのため、持ち上げた際にロックが外れたり、意図せず跳ね上がったりする可能性があり、大変危険です。
×NG_スイングアウト式などの可動式脚部(フットサポート)
脚部も可動する構造です。
ここを持って持ち上げると、突然開いたり外れたりすることがあり、車いすを落下させる原因になります。
×NG_折りたたみフレーム(クロスフレーム)
折りたたみ式車いすの中央にあるクロスフレームは、開閉するための機構です。
ここを持つとフレームが動いて手や指を挟む危険があります。
絶対に持ち上げる場所として使用しないでください。

×NG _手押しハンドル
手押しハンドルも持ち上げる場所には適していません。
特に背折れタイプの車いすでは、ロックが解除されるとハンドルが突然折れ曲がる可能性があります。
車体が傾いたり落下したりするおそれがあるため、持ち上げる際は避けましょう。
×NG_ シート
シートをつかんで車体を持ち上げることも避けましょう。
シートは利用者を支えるための部材であり、車体を持ち上げるための構造ではありません。
強く引っ張ることで、
- ・シートの破れ
・縫製部のほつれ
・張りの低下
など、劣化や破損の原因になります。
ワンポイント
車いすは、持ち方ひとつで寿命や安全性が変わることがあります。
車体を傷めないために、次のポイントを心掛けましょう。
・ベースフレームを持つ
・可動部を持たない
・車いすを引きずらない
・無理な姿勢で持ち上げない
・重い荷物を載せたまま持ち上げない
・一人で持てない場合は二人で運ぶ
日頃から正しい持ち方を意識することで、車体への負担を減らし、長く快適に使用できます。